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死んでも一緒。天国で再会を果たした愛犬と学者の「世界一幸せな骨格標本」 [感動する話]



こんにちわ♪

アメリカでは著名な人類学者グローバー・クランツ博士。彼は若かりし頃クライドという犬を飼っており、その犬を溺愛していたという。クライドが死んだ時彼は学者らしくある行動を起こす。そして彼自身に死期が迫った時、ある決断をするのであった。



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アメリカでは著名な人類学者グローバー・クランツ博士

米ユタ州出身のグローバー・クランツ博士(1931~2002)は、初めてビッグフットを学術的にきちんと調査したことでも知られている。サスカッチ(北米版イエティ、雪男)の存在を信じ、サスカッチ・ハンターとして野山を歩き回り、サスカッチ本も出したり、どこまでも学者の枠をはみ出した個性派です。



そんな彼のもう一つの顔は「愛犬家」だっという事。

クランツは30代のある日、一匹の大型犬「クライド」を飼い始めます。クランツはどこへ行くにもクライドと一緒。クライドは彼にとって「息子にもっとも近い存在」というほど特別な存在だったようです。



しかしクライドはやがて死んでしまう。博士は学者らしくクライドを骨格標本にする。

そのクライドが亡くなると、クランツは人類学者らしく、クライドを骨格標本にする事を決意。しかし長年愛したクライドを掘り起こし標本にする事は大変辛い事であった。しかし彼は酒を飲み、泣きながらクライドの亡骸を掘り起こし、それを標本にした。


やがて年老いた博士自身も病に蝕まれる。そんな博士の最後の願いは...。

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博士は死の直前、スミソニアン博物館の人類学者デイヴィッド・ハントにこう言った。「生涯、教師だったが、死んでからも教師でありたい。だから献体し私自身を標本にして欲しい」と。ハントが同意すると、彼はさらに続けた。「ただし、条件がある。かつて愛したクライドと一緒にということだ。」



そして博士の願いは叶った

クランツ博士の死後、葬儀は行われず、彼の遺体はテネシー大学に献体として送られ、科学者たちが遺体が腐敗していく過程を研究した。これは法医学調査の手助けとなった。その後、クランツ博士とクライドは、スミソニアンのキャビネットに一緒に入れられた。二人のその姿は若かりし頃の写真を参考に展示された。




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骨になっても再会したクランツ博士とクライド

cached.jpg

スミソニアン自然史博物館で2009年より開催されていた、「17世紀チェサピークの法医学ファイル」という展示会。クランツ博士の骨格はそれから二年間展示された。




「世界一幸せそうな骨格標本」

cached (1).jpg

表情など無いはずなのに笑っているように見えるクランツ博士とクライド。彼は愛犬と共に、あの世からこの展示会の様子を見てたであろう。そして自身が死して尚、研究・教育に貢献できた事、再びクライドと抱き合う事に喜びを噛み締めたことであろう。





.

幸せで暖かい家族 [感動する話]













こんにちわ






今回は「幸せで暖かい家庭」という話をご紹介します。





ではどうぞ☆









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兄家族が俺たちの家にやって来て長女を押し付けて引っ越していった。
兄も兄嫁も甥っ子だけが生きがいみたいな所があったんだよね

甥っ子は本当に頭が良かったんだ。
勉強は教科書読めば全て頭の中に入ってくる。
スポーツも出来て人気者だったらしい。

長女は甥よりも出来が悪いと判断されて、ほとんど放置されていたらしい
そのとき小学生だったけど、幼稚園生?と思えるぐらい細くて小さかった。

風呂には一か月に一回しか入れてくれなかったみたいで、そりゃ汚かった
お風呂に入れてやったら、一緒に入っていた嫁が泣き出すんだよ
「頭を洗ってあげただけで「ありがとう」って泣くんだよ。暖かいお風呂だねって泣くんだよ」って。
食事を出せば
「おいしいね、暖かいね」って言うんだ。

これはもうダメだって思って、兄貴に言ったら「100万よこせばそいつはやる」って。
嫁さんが「…100万。子供をなんだと思ってる!」と怒った。
俺は怒りを通り越して呆れしか出てこなかった。
こんなのが兄貴だったんだって。

次の日、俺が自分の貯金から100万おろして嫁さんに渡すと
「実は私も」って嫁さんも100万準備していた。

200万兄貴に渡して「これで俺たちの子供だな!」って。
金で子供を買ったみたいでなんだかあの時は何とも言いようのない気持ちだったな。




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俺たち、その時まだ22歳だったんだよね。
突然できた子供に近所の人も驚いていたけど、優しい人たちばかりだったから色々助けてもらった

長女が12歳の時に次女が生まれた。
不安もあったけど、長女はたくさん次女をかわいがってくれた。
お陰で次女はお姉ちゃんっ子に育った。

昨日は俺の誕生日だったんだけど
「お父さん、誕生日おめでとう」って手作りの煙草ケースをくれた。
これがまた凝ってるんだわ。
木と革で出来てるんだけど最高に使い心地がいい。
「吸いすぎないように」って書かれてるけど…

引き取った時とは比べ物にならないぐらい明るい子に長女はなった。
友達もたくさんいて、良く家にも遊びに来る。
勉強だって俺に似ないで嫁さんに似たのか良くできる子だ。
そのかわりに次女はアッパラパー(お調子者で今の自分を存分に楽しんでいる人)だけど、友達もいるし元気なら良いや。
そのうち目覚めるでしょう…。

これから二人とも大きくなっていって結婚して家を出ていくのかなと思うとなんだか寂しいなw
久しぶりに兄から年賀状が今頃届いて昔の事を思い出したので書き込み
「東大に受かったよ。息子。幸せな家族です」なんて書いてあるけど
俺たち家族の方が全然幸せで暖かい家庭だわ。

どうしても書き込みしたくなった。長文ごめんよ










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街の花火 [感動する話]










こんにちわ♪






今回は「街の花火」という話をご紹介します。







ではどうぞ☆









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母は、僕を女手一人で育てた。
僕の幼かったころに、亡くなった父は、マンションの10階を母に残した。
そのマンションからは、夏に花火をみることができる。

父と母が過ごした街の花火。
毎年花火の時には、窓際にテーブルを移動して、母と一緒に父を偲んだ。
花火はいつもきれいで、母はうれしそうだった。
父は、母に素敵なものを残したなっと思った。

でも、それは長くは続かなかった。
僕が高校の時に、うちのマンションの前に、もっと高層マンションが建設されたのだ。
僕は、景観が悪くなるなぁって、思ってた。

その年の花火の日、いつものように、テーブルを移動して準備してた。
花火みれるかな?って、心配だった。



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花火みれなかった。見事にマンションで見えなくなってる。
音だけの花火。
あんなに悲しそうな母の横顔を見たことがない。

僕は、母を連れて、川辺に歩いていった。
母と見上げた初めての花火。

父さん、心配するな。
これからは僕が母さんを笑顔にする。











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呆けてしまった祖母 [感動する話]











こんにちわ








今回は

「呆けてしまった祖母」

という話をご紹介します♪















ではどうぞ☆













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呆けてしまった祖母の話。


1~2月に1回の頻度で、

伯母2人が祖母の様子

を見に行っているそうだ。



4人兄弟で末っ子の母は

遠距離のため伯母方から

電話で様子を聞いている。

…が、その話が(不謹慎だが)面白い。




1番上の伯母が行った時は

『○○(2番目の伯母)が死んじゃって……』


2番目の伯母が行った時は

『△△(母、末っ子)が死んじゃって……』



次々と祖母の脳内で

(祖母の)娘達が死んだり

生き返ったりしているのだ。




そんな中、

お盆にようやく母と私が会いに行けた。

1年半ぶりに会った祖母は、とても小さかった。

「ばあちゃん、来たよ。私のこと、わかる?」

ベッドの横で母が祖母の手を握りながら聞くと、


「ん~▲▲だっけ?」

「違うってば~△△でしょ?

貴方がお腹痛めて産んだ娘よ、忘れないでよ~」




こうして目の前で言われると結構辛い。

少しだけ母の顔が歪んだように見えた。

次は私の番。ちょっとだけ覚悟を決めた。


「ばあちゃん、今日は私も来たよ。分かる?」

「あらあら、■■じゃないの」

吃驚した。

私の顔を見て間髪入れずに名前を言ってくれた。


1年に1度会うか会わないかの

孫の顔を、名前を覚えていてくれた。



よく見ると、

枕元に置いてある薬の隣に

私の成人式の時の写真。


泣きたいのをこらえ、

両手で祖母の手を握った。

しわしわで細くなった手に、

ありったけの温もりを注いだ。







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数字に隠された真実の愛 [感動する話]











こんにちわ






今回は

実際にあった感動する話をお届けします♪














ではどうぞ☆











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51.60753,-2.386546

一見、何の意味も感じられない

無機質な数字の羅列。




しかし、この数字には

心を震わせるある真実が

隠されているのです。






今から50年前、

イギリス人のウィンストン・ハウズさんは

最愛の妻 ジャネットさんと

幸せな家庭を築いていました。






無口で真面目な夫。

妻はそんな夫を

いつも明るく支えていました。




ところが、結婚33年目のある日。

そのかけがえのない幸せは奪われました。





妻が突然、亡くなったのです。

一人ぼっちの家に、もう妻はいません。

途方もない寂しさ。

生きていてもしょうがない

夫はそう思いつめました。




自分は妻に感謝の思いを

伝えられなかった・・・

妻を本当に幸せにしてやれなかった・・・


そんな後悔だけがおしよせます。

"今からでは遅いだろうか。

天国の妻に愛を伝えることは

できないだろうか。"








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ある日、

ウィンストンさんは

自分が持つイギリス政府の

土地に向かいました。





そして、

その土地に樫の木の苗を

一本一本、自分の手で植えていきました。



51.60753,-2.386546


実はこの数字は緯度と経度を表しています。

パソコンを開き、

グーグルマップにこの数字を

正確に打ち込んでみてください。



そこには、

ウィンストンさんが天国の妻に贈った

究極の愛の形が現れます。






お見せするとこんな風景↓

2012-07-17-172210.jpg





妻・ジャネットさんから

いつでも見れるようにと、

夫・ウィンストンさんが作った

天国への巨大なラブレター。




それはあまりに大きすぎて、

地上から見ることができず、


17年もの間、

誰にもその存在を

気づかれる事はありませんでした。




およそ2万4000㎡の土地に

植えられた6000本もの樫の木。


かたどられた綺麗なハート。


ウィンストンさんはハートの部分に

スイセンの花を植えました。


そして、

その場所に用意した椅子に座り、

今も過ごしているそうです。



天国の妻を思いながら・・・










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しんのすけとシロ、永遠の友達 [感動する話]











こんにちわ



今回は

クレヨンしんちゃんから

泣ける話をご紹介します♪












ではどうぞ☆





僕はシロ、しんちゃんのともだち。十三年前に拾われた、一匹の犬。
まっ白な僕は、ふわふわのわたあめみたいだと言われて。
おいしそうだから、抱きしめられた。

あの日から、ずっといっしょ。


「行ってきマスの寿司~~~~~~。」
あいかわらずの言葉といっしょに、しんちゃんは家から飛び出していった。
まっ黒な上着をつかんだまま、口に食パンをおしこんでいるところを見ると、
今日もちこくなんだろう。
どんなに大きな体になっても、声が低くなっても、朝に弱いのは昔から。
特に今年は、しんちゃんのお母さんいわく『ジュケンセイ』というやつだから、
さらにいそがしくなったらしい。
たしかに、ここのところのしんちゃんは、あんまり僕にかまってくれなくなった。
しかたのないことだとしても、なんだかちょっと、うん。
さみしいかもしれない。



せめてこっちを見てくれないかな、と言う気持ちと、がんばれという気持ち。
その二つがまぜこぜになって、とにかく少しでも何かしたくなって。
小さくほえてみようとしたけれど、出来なかった。
なんだかとても眠たい。
ちかごろ多くなったこの不思議な感覚、ゆっくりと力が抜けていくような。
あくびの出ないまどろみ。
閉じていく瞳の端っこに、しんちゃんの黄色いスニーカーが映って。

ああ今日もおはようを言い損ねたと、どこかで後悔した。




ぴたぴたとおでこを触られる感覚に、急に目が覚める。
いっぱいに浮かんだ顔に、おもわず引きぎみになった。
ひまわりちゃんだ。
「シロー。朝ご飯だよ。」
そう言いながらこちらをのぞき込んでくる顔は、しんちゃんに似ていて。
やっぱり兄妹なんだな、と思う。
「ほら、ご飯。」
ひまわりちゃんは、片手で僕のおでこをなでながら、もう片方の手でおわんを振ってみせる。
山盛りのドッグフード。まん丸な目のひまわりちゃん。
あんまり興味のない僕のごはん。困った顔のひまわりちゃん。
僕は、それをかわるがわる見ながら、迷ってしまう。

お腹は減っていない。
でも食べなければひまわりちゃんは、もっと困った顔をするだろう。
でも、お腹は減っていない。


ひまわりちゃんは、悲しそうな顔になって、僕の目の前にごはんを置いた。
そして、両手でわしわしと僕の顔をかきまわす。ちょっと苦しい。
「お腹減ったら、食べればいいよ。」
おしまいにむぎゅうっと抱きしめられてから、そう言われた。
ひまわりちゃんは立ち上がると、段々になったスカートをくるりと回して、
そばにあったカバンを持つ。
学校に行くんだ。
いってらっしゃいと言おうとしたけれど、やっぱり言う気になれなくて。
僕はぺたんとねころんだ。
へいの向こうにひまわりちゃんが消えていく。
顔の前に置かれたおちゃわんを、僕は鼻先ではじに寄せた。

お腹は、ぜんぜん空いていない。



ごはんを欲しいと思わなくなった。
おさんぽにも、あんまり興味はなくなった。
でも、なでてもらうのは、まだ好き。
抱きしめられるのも、好き。

『ジュケンセイ』っていうのが終わったら、しんちゃんは。
また僕をいっぱい、なでてくれるのかな。抱きしめてくれるのかな。
そうだといいんだけど。



目を開くと、もう辺りはうすむらさき色になっていて。
また、まばたきしているうちに一日が過ぎちゃったんだと思う。
ここのところ、ずっとそうだ。何だかもったいない。
辺りを見回して、鼻をひくひくさせる。しんちゃんの匂いはしない。

まだ、帰ってきてないんだ。

さっき寄せたはずのおちゃわんのごはんが、新しくなっている。お水も入れ替えられている。
のろのろと体を起こして、お水をなめた。冷たい。
この調子なら、ごはんも食べられるかと思って少しかじったけれど、ダメだった。
口に中に広がるおにくの味がキモチワルイ。思わず吐き出して、もう一度ねころがる。
夢のなかは、とてもしあわせな世界だった気がする。
僕はまた夢を見る。

しんちゃんと最後に話したのは、いつだっただろう。




僕はしんちゃんを追いかけている。
しんちゃんはいつものあかいシャツときいろいズボン。小さな手は僕と同じくらい。

シロ、おて
シロ、おまわり
シロ、わたあめ

『ねえしんちゃん。僕はしんちゃんが大好きだよ。』
『オラも、シロのこと、だいすきだぞ。シロはオラの、しんゆうだぞ!』

わたあめでいっぱいのせかいはいつもふわふわでいつもあったかで
いつまでもおいかけっこができる

いつまでも



また朝がきた。
でも、その日はいつもと違っていて。しんちゃんのお母さんが、僕を車に乗せてくれた。
しんちゃんのお母さんの顔は、気のせいか苦しそうだった。

車はまっ白なお家の前で止まって、僕は抱きしめられたまま下ろされる。
そして一回り大きなふくろの中につめられた。まっくらだ。どうしようか。
昔なら、びっくりしてあばれてしまったかもしれない。でも今は、そんな力も出ない。
とりあえず丸くなると、体がゆらゆらとゆれた。
それがしばらく続き、次にゆれが収まって、足もとがひんやりとしてくる。


いきなり辺りがまぶしくなった。
目をぱしぱしさせていると、変なツンとした匂いがする手につかまれ、持ち上げられる。
いっしゅんだけ体が宙に浮いて、すぐに冷たい台の上に下ろされた。
まっ白い服を着た人が、目の前に立っている。そばには、しんちゃんのお母さん。
二人が何かを話している。白い人が、僕の体をべたべた触る。
しんちゃんのお母さんが、泣いている。



どうして泣いているのか解らないけれど、なぐさめなくちゃ。
でも、体が動かない。またあの眠気がおそってくる。起きていなきゃいけないのに。
なんとか目を開けようとしたけれど、ひどく疲れていて。
閉じていく瞳を冷たい台に向ければ、そこに映るのはうすよごれた毛のかたまり。

なんて、みすぼらしくなってしまったんだろう。



ああそうか、僕がこんなになってしまったからなんだ。だからなんだ。
だからしんちゃんは、僕に見向きもしないんだ。
おいしそうじゃないから。
あまそうじゃないから。

僕はもう、わたあめにはなれない。



わたあめ。
ふわふわであまあまの、くものかたまり。

いちど地面に落ちたおかしは、もう食べられないから。
どんなにぽんぽんはたいても、やっぱりおいしそうには見えないよね。

だけど、君はいちど拾っててくれた。
だれかが落として、もういらないって言ったわたあめを。
だから、もういいんだ。



何かにびっくりして、僕はまた戻ってきた。
見なれた僕のお家。いつもの匂い。少しはだざむい、ゆうやけ空。
口の中がしょっぱい。

「なんで!!!!!!」

いきなり、辺りに大声が響いた。びりびりとふるえてしまうような、いっぱいの声。
重たい体をひきずって、回り込んで窓からお家の中をのぞきこむ。
しんちゃんのお父さんとお母さん、ひまわりちゃん。
そして、僕の大好きなしんちゃんも。
みんなみんな、泣いていた。



「母ちゃんの行った病院は、ヤブだったに決まってる!! オラが、他の病院に連れてくぞ!!!」
しんちゃんが、ナミダをぼろぼろこぼしながら、怒っている。
ひまわりちゃんも、うつむいたまま顔を上げようとしない。
「しんのすけ、落ち着け。仕方ないんだ。」
しんちゃんのお父さんが、ビールの入ったコップをにぎりしめたまま呟いている。
「仕方ないって、父ちゃんは…ホントにそれでいいの!!!???」
「良いわけないだろ!!!!!」
しんちゃん以上のその大きな声に、だれもなにも言わなくなった。
その静かな中に、しんちゃんのお父さんの低い声が、ゆっくりひびく。



「しんのすけ、良く聞け。いいか、生き物は何時かは死ぬんだ。
 それは、俺たちも同じだ。……もちろん、ひまやお前の母さんもそうだ。
 それが今。その時が、いま、来ただけなんだよ。解ってたことだろう?」
しんちゃんは、なにも言わない。しんちゃんのお母さんも、続ける。
「あのね、ママが最初ペットを飼うのに反対したのはね、そう言う意味もあるの。
 しんちゃんに辛い思いをさせたくなかったから…ううん。
 私自身が、そんな辛いお別れをしたくなかったから。だから、反対してたの。
 でも、もうこうなっちゃった以上、仕方ないでしょう?
 せめて、最期を看取ってあげることが、私たちに出来る一番良い事じゃないの?」
「最期って!!!」
しんちゃんが泣いている。ぼろぼろ泣いている。手をぎゅっとにぎりしめて。
僕よりもずっと大きくなってしまった手を、ぎゅっとかたく。



僕の体のことは、たぶんだれよりも僕自身が一番知っていて。
でも、いいと思っていた。
このままでもいいって。
だって夢の中はあんなにもあったかくてあまくって。

だからずっとあそこにいても、かまわないと思ってたんだ。
それじゃだめなの?



しんちゃんがこっちを見た。
しばらく目をきょろきょろさせたあと、僕を見付けて、顔をくしゃくしゃにさせる。
「シロ。」
名前を呼ばれた。本当に、ひさしぶりに。

わん。

なんとか声が出た。本当に小さくて、ガラスごしじゃあ聞こえないかと思ったけれど。
でも、たしかにしんちゃんには届いた。
しんちゃんが近付いてくる。窓を開けて、僕に手をのばして。
「大丈夫、オラが、何とかしてやるぞ。」

やっと抱きしめてくれたしんちゃんの胸は、いっぱいどくどく言っていて、
夢の中の何十倍も、とってもあったかかった。
ねえ、よごれたわたあめでも。








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僕は夢を見る。
何度目になるかはわからない夢。でも、それは今までとはちがう夢。



僕は段ボール箱に入っていて、そのはじをしんちゃんがヒモで三輪車に結びつけている。
三輪車がいきおいよく走る。
箱ががたがたゆれて、ちょっときもちが悪い。
ふいに、その箱から引っぱり出され、僕は自転車のかごに乗せられた。
小さな自転車。運転しているのはしんちゃん。せなかにはまっ黒なランドセル。
シロに一番に見せてやるぞって、嬉しそうにしょって見せてくれたランドセル。
まだまだ運転は下手だったけど、とってもあたたかかった、春。



自転車のかごが一回り大きくなる。
くるりとまわると、しんちゃんが今度は、まっ白なシャツを着ていた。
自転車も、新しくなっている。もうよたよたしていない。スピードも、速い。
そういえば、よくお母さんに怒られたとき、
ナイショだぞって僕を、こっそりフトンの中に入れてくれたよね。
もちろん次の日には、お母さんに怒られるんだけど、それでもやめなかった。
二人だけのヒミツがあった、きらきらしてまぶしい、夏。



ぼんやりしていたら、ひょいっとかごから下ろされた。
代わりに自転車を押しているしんちゃんのとなりに並んで歩く。
しんちゃんはずいぶん背が伸びて、お父さんと変わらないくらいになった。
お母さんといっしょに使っている自転車が、ぎしぎしと音を立てる。
でも、どんなに大きくなっても、きれいな女の人に目がいくのは変わらない。
こまったくせだなあと思いながらも、どこか安心してる僕がいる。
いつまでも変わらないでいて欲しかった、少しだけ乾いた風が吹く、秋。



寒い冬。
あんまり話してくれなくなった。
おさんぽも、少なくなって。こっちを見てくれることも少なくなった。
見えるのは横顔だけ。
楽しそうな、悲しそうな。ぼんやりした、困った。怒っているような、悩んでいるような。

そんな、横顔だけ。

寒い冬。小屋の中で、ひとりで丸くなっていた、冬。



寒かった冬。でも、冬は春への始まり。あたたかな春への始まり。
僕は丸まって、わたあめのようになって、あったかいうでの中で。
春の始まりをまっている。

たとえそれがほんのいっしゅんのものでも。



かしゃん、という、なにかがたおれる音がして、僕は目を開けた。
電灯がぽつりぽつりとついた、暗い道の真ん中で、見なれた自転車が横になっている。
のろのろと首を上げると、しんちゃんの前髪が顔に当たった。
道のはじっこのカベに、もたれかかるようにしてしゃがみ込むしんちゃん。
その体はひっきりなしにふるえていて、とても寒そうだった。
僕を抱きしめたまま、動こうとしないしんちゃん。
しんちゃんに抱きしめられたまま、動くことができない僕。

ああだれか僕の代わりに、しんちゃんを抱きしめてあげて。



「ごめんな、ごめんなシロ。オラ、何にも出来なかった。」
ぽつりぽつりと、しんちゃんが話しかけてくれる。
「いっぱい病院回ったんだ、でも、どこも空いて無くて。
 空いてるトコもあったんだけど、大抵シロを一目見ただけで…何も。
 あいつらきっとお馬鹿なんだぞ。お馬鹿だから、何にも出来ないんだ。」
しんちゃん、泣いてるの? ねえ、泣かないで。
「でも、ホントにお馬鹿なのは……オラだ。」
しんちゃんなかないで。
「オラっ……シロがこんなになってるの、気付かなくて…!!
 ずっと、一緒にいたのに…親友だって……思ってたのに、なのに!!!」
なかないで、もういいから。
「シロっ…………。」



しんちゃんが泣いている。僕はなにもできない。
せめて元気なところを見せようと思って、僕はしんちゃんのほっぺたをなめた。
しんちゃんのほっぺたは、少しだけ早い春の味。


僕がメスだったら、しんちゃんのために子供を作っただろう。
僕が居なくなっても、寂しくないように。
僕がわたあめだったら、しんちゃんのためにせいいっぱい甘くなっただろう。
僕が食べられても、甘さが少しでも長く口にのこるように。
僕が人間の手を持っていたら、しんちゃんを抱きしめただろう。
僕がしんちゃんにもらった、温もりを返すために。
僕が人間の言葉をしゃべれたら。

きっと、いっぱいいっぱいのありがとうとだいすきを、君に。



ひっきりなしにこぼれるナミダをなめながら、僕はあることに気が付いた。
僕はここを、今しんちゃんがすわりこんでいるここを、知っている。
ここは、僕と君が初めて会ったところ。
僕と君との、始まりの場所。



僕は待っていた。
あきらめながらも、いつか。
いつか、おっこちたわたあめでも。
おいしいそうだって言ってくれる人が。
ひろいあげて、ぱんぱんってして。
まだ食べられるぞって、言ってくれる人が、来てくれるって。



「シロ。」
名前をよばれて、僕は顔を上げる。しんちゃんが、笑っていた。
まだまだナミダでいっぱいの顔で、それでも笑っていた。
「シロ、くすぐったいぞ。
 そんなにオラの涙ばっか舐めてたら、しょっぱい綿飴になるぞ。
 しょっぱいシロなんて、美味しそうじゃないから。
 だからシロ、オラ、待ってるから。
 今度はオラが待ってるから。」

しんちゃん。

「だから、もう一度、美味しそうな綿飴になって。
 そんでもって、戻ってくるんだぞ。」

だいすき。



ぼくはしんちゃんに抱きしめられながら、さいごの夢を見る。
もういちど、わたあめになる夢を。
もういちど、おさとうになって、とかされて。
くるくるまわって、あまい、あまいわたあめになる。

目ざめたときに、だれよりも、
君がおいしそうだって言ってくれるわたあめになるために。

ふわふわのわたあめ。さくらいろの、あったかなわたあめ。
君が大好きだっていうキモチをこめた、君だけのわたあめ。



僕はシロ、しんちゃんのしんゆう。十三年前に拾われた、一匹の犬。
まっ白な僕は、ふわふわのわたあめみたいだと言われて。
おいしそうだから、抱きしめられた。

僕はシロ、しんちゃんのしんゆう。
今度はさくらいろの、ふわふわのわたあめになって。
君に、会いに行くよ。





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.

チョコレート [感動する話]











こんにちわ




今回は

「チョコレート」

という話をご紹介します♪








ではどうぞ☆












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小学校低学年で

ガンを患って以来、

えらい病弱になった。



元々体は弱かったけど、

ここ数年は

年を重ねていくごとに

弱っていくような感じだった。


冬なんて

学校を休むのはいつもの事だった。



ちょっとした事で熱を出したり、

それが悪化して肺炎になったり。


今年は入院もした。

それくらい弱かった。





ある冬の日、

学校から帰ってきて夕飯を食べた後。


ゴロゴロしていたら

チョコレートが食べたくなったので

近所のスーパーに買いに行こうとした。


家から300m程のかなり近い

ス―パで、よく行く店だった。



だが両親は寒いからダメだと言った。

わたしは

「それくらいいいだろう…」と思った。

いくら体が弱いとはいえ、

近所のスーパーくらい

いいだろうと思ったのだ。




しばらく反論していたが、

すると父親はわたしが先月

入院した話をもってきた。



「そうやって寒い時に外出するから

風邪を引くんだ。それが悪化して

肺炎になってお前は1週間も

入院したじゃないか」と。



わたしはチョコレートが

買いに行けないとか

お菓子が食べられないとか

そういうのじゃなくて、

自分の身体の弱さで

行動を制限される事が悔しかった。



身体が弱いから、

正直外出してもしなくても

倒れる時は倒れる。

だけど父は

それを聞いてくれなかった。


「お前は体が弱いから」



そう言われる事が悔しくて悲しくて、

情けない事にわたしは泣いてしまった。

そのまま布団に行って泣きながら眠った。








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数日後。

昼食をつくるためにキッチンへ。

戸棚の下にある引きだしに

パスタがあったので開けると、

そこには板チョコレートが何枚も入っていた。




祖母に理由を聞くと

「あんたのお父さんとお母さんが、

あんたが夜の寒い時に

チョコレート食べたいって言い出したら

いつでも食べられるようにって

買って来たんだよ。

ばあちゃんも最初見た時はびっくりした」

と笑いながら話していた。




父と母はわたしがどうしても

チョコレートが食べたくて

泣いたんだと思ったらしい。



何枚もの板チョコを見て、

わたしは泣きそうになった。


もう自分の身体の弱さを自覚して

わがままを言わないようにしようと思った。













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俺がぶん殴ってやるよ [感動する話]








こんにちわ





今回は

「俺がぶん殴ってやるよ」

という話をご紹介します♪














ではどうぞ☆














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田舎の祖母が入院してるので

実家に数日戻ってきた。

祖母はあんまり長くないらしい。



祖父母は九州に住んでて

祖父は完全に頑固一徹の

昔ながらの親父って感じ。

男子厨房に入らずを徹底して、

晩酌は日本酒(必ず熱燗)・ビール・ワインを

その日の料理と気分で飲み分ける。

当然、すべて祖母が準備。


熱燗がちょっとでもぬるいと、

口を一度つけたあと

「ぬるい」と一言だけ言い、

無言で祖母に温めなおすよう指示。

祖母は「すみません」と言い

その熱燗をもって台所にいき、温めなおす。


祖父は祖母を怒鳴りつける

ということはなかったが、

とにかく一貫してそんな態度だった。




小さい頃からこまごまと

よく働く祖母を呼びつけて

「茶」だの「新聞とってこい」だの

召使のように扱う祖父をみて、

なんだか理不尽なものを感じていた。


その反動か俺は小さい頃から

母親の手伝いをよくやったし、

今も家事を積極的に手伝うようにしている。





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その祖母が先月いきなり倒れたらしい。

検査の結果癌発見。

しかももう手遅れで、

手術して無駄に体力奪うより

このまま…という方針に決まった。



で、GW中は仕事が忙しかったので、

連休明けて仕事一段落して

長めの休暇もらっていってきたんだが、

実家帰ってびっくりしたのが、

祖父が連日祖母の病院に

朝からいっているらしい。

ほとんど一日病室で二人で過ごしているそうだ。



病院にいったら祖父はいなかったが、

しばらくしたら祖父が帰ってきて、

その手には売店で買ってきたらしきプリン。

祖母が食欲が落ちてきたので

食べやすいものを、

と思って買ってきたらしい。



見ていると祖父が良く動く。

鞄から祖母の着替えを出したり、

ちょっとした買い物やなんやと。



俺がそろそろ帰ろうかとしていると、

祖父がいきなり

「そうだ。せっかくだから写真を撮ろう」

といいだした。



祖母が

「こんな痩せてガリガリの

写真なんて撮らないでください。

葬式には若い綺麗なころの

写真を使ってくださいね」

と冗談めかしていうと


祖父は

「病人だし飯も食わんのだから

ガリガリなのは当然だ。

今のお前が綺麗じゃない

という奴がいたら

俺がぶん殴ってやるよ」と。



祖母は「まぁまぁ・・」

なんて笑ってたけど、

ちょっと泣いてたんだよな。




なんだかんだ言いながら

この二人は夫婦なんだなぁと思ったよ。









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サンタのおくすり [感動する話]










こんにちわ





今回は

「サンタのおくすり」

という話をご紹介します♪








ではどうぞ☆











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6歳の娘が

クリスマスの数日前から

欲しいものを手紙に書いて

窓際に置いておいたから、

早速何が欲しいのかなぁと

夫とキティちゃんの便箋を

破らないようにして

手紙を覗いてみたら、

こう書いてあった。



「サンタさんへ おとうさんのガンがなおるくすりをください!おねがいします」



夫と顔を見合わせて苦笑いしたけれど、

私だんだん悲しくなって

少しメソメソしてしちゃったよw



昨日の夜、

娘が眠ったあと、夫は娘が好きな

プリキュアのキャラクター人形と

「ガンがなおるおくすり」と

普通の粉薬の袋に書いたものを置いておいた。



朝、娘が起きると

プリキュアの人形もだけれど、

それ以上に薬を喜んで

「ギャーっ!」って嬉しい叫びを上げてた。



早速朝食を食べる夫の元にどたばたと行って


「ねえ!サンタさんからお父さんのガンが治る薬貰ったの!早く飲んでみて!」


っていって、夫に薬を飲ませた。



夫が

「お! 体の調子が、だんだんと良くなってきたみたいだ」

と言うと娘が、

「ああ! 良かった〜。これでお父さんとまた、山にハイキングに行ったり、動物園に行ったり、運動会に参加し
たりできるね〜」


……っていうと

夫がだんだんと顔を悲しく歪めて、

それから声を押し殺すようにして

「ぐっ、ぐうっ」って泣き始めた。




私も貰い泣きしそうになったけれど

なんとか泣かないように

鍋の味噌汁をオタマで掬って

無理やり飲み込んで態勢を整えた。


夫は娘には

「薬の効き目で涙が出てるんだ」と言い訳をしてた。


その後、娘が近所の子に家に

プリキュアの人形を持って遊びに行った後、

夫が

「来年はお前がサンタさんだな……。しっかり頼むぞ」

と言ったので、つい私の涙腺が緩んで、わあわあ泣き続けた。



お椀の味噌汁に涙がいくつも混ざった。














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おかんが死んで妹が立ち直るまで [感動する話]











こんにちわ





今回は

「おかんが死んで妹が立ち直るまで」

という兄弟の話をご紹介します♪








ではどうぞ☆













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俺と妹は一つ違いで、いわゆる年子というやつだ。
周りからはよく仲がいいって言われてたし、実際妹は小学校中学年あたりまで俺にべったりだった。
俺は自分で遊ぶので精一杯だったから全然かまったりしなかったんだけどそれでもちょこちょことついてくるようなやつ。
そんな感じだったから俺の方が友達からちゃんと妹見てろよって怒られたりしてた。


俺はその当時なんいも考えてなかったし、鈍い子供だった。
今もだけど。
そんな俺が四年のある日、妹がおかしくなった。


朝学校に行く準備をしてたら、おとんが居間で怒ってた。
なんだと思って行ってみるとそこには涙目の妹と怒ってるおとんと、ばあちゃんがいた。
おとんは大抵穏やかな人だから、また料理ごっこーって言って卵に調味料ごちゃごちゃ入れて捨てる遊びをしてるんだと思った。
が、違った。
どうやら学校に行きたくないとぐずってるみたいだった。
今までそんなことなかったし、体育でやな授業あるのかな?くらいの気持ちだった。


おとんがなんで行きたくないんだと聞くと、うつむいて答えない。
ばあちゃんはそんなことゆるしまへんでと怒ってる。
俺はとりあえず絵を描きながらヒマだった気がする。
ずっと沈黙したままだったけど、妹はポツリと「お腹痛い」と言った。
それを聞いておとんはじゃあ学校休むか?と聞いたら妹はうんと言って、その日は学校を休むことになった。
俺はなんとなく変だなとは思ったけど、その違和感がなんなのか分んなくてとりあえず何も言わずに学校に行った。


学校から帰って妹の寝てる部屋に行くと、妹は起きていておかえりーと笑っていた。
朝より元気になったみたいで、俺はとりあえずほっとした。
そんでその日あったことを妹に聞かせた。
その頃の俺は今では考えられないほどコミュ大好き人間で、初めて会ったやつにも普通に話しかけて友達になったりするような奴だった。
とりあえず目があったやつと遊びに行く毎日で、結構友達は多かった。
そしてそれに付いてきてた妹も顔を知ってるやつが多かったので、今日遊んだ奴らのことを話した。
妹は楽しいね、よかったねと笑っていた。


その夜、おとんが帰ってきて妹に体はどうか聞いたけど、大丈夫みたいと返していた。
ごはんもちゃんと食べてたし一安心だ、と思った。
その時は。
次の日、また学校の準備をいしていると居間から騒ぎが聞こえた。
行ってみるとまた妹がソファに横になりながら布団かぶって涙目になってた。
またお腹が痛いらしい。
さすがにおとんも心配して、病院に行くか?とか薬ちゃんと飲んだか?と聞いていた。
妹は小さく病院はいい、薬飲んでみると言って布団にもぐった。
ばあちゃんはあったかいもの飲みな、と生姜湯的なものを作っていた。


しかし俺はなんか変だなと思った。
妹は具合悪いといつも熱とか出てたのに、今回は熱はないのにお腹だけ痛い。
しかも寝ていたら、というか夕方になったら治ってる。
ご飯もいつもどおり食べれる。
もしかして、こいつずる休みなんじゃね?と思った。
なんでかなとは思ったけど、まぁそんな時もあるさと流しておいて俺は学校に行った。
学校から帰ってくるとお菓子とか食べてて、ちょっといじわるしてお腹どうしたんだよ、というと、ちょっとびくっとして今は平気、と呟いたにがなんとなく印象に残った。


また次の日もお腹痛いーってやるのかな、と思いながら寝た。
次の日起きてみると、そこにはすでにソファで布団にくるまってる妹がいた。
痛いアピールか、と思いながらスルーしてるところにおとんがやってきた。
そしてすかさず上目使いで妹はお腹痛いアピールしだした。
はいはいマタデスネーと流そうとしたところで、昨日とは違うことが起こった。
おとんが切れた。
怒鳴ってなんで休むんだ、体そんなに悪くないだろ、どうしたんだと妹に怒りだした。
おとんは菩薩みたいな人だからそんなに怒ったりする人じゃない。
最後に怒鳴られたのは隠してあったエロ本をバラしてエロだー。と、からかった時以来だった。


妹は体をちっさくして怯えてた。
そりゃあんな温厚なおとんが怒鳴ったら俺でも涙目になって正座する。
でも正直そろそろずる休みはおしまいにした方がいいよな、とも思ってたから何も言わずに見てた。
ばあちゃんはごはん大盛り食ってた。
しばらくしてからおとんがため息つきながら病院行ってみるか?と聞いた。
それを聞いて妹はいつもよりさらに小さい声でうん、と答えた。
俺はハラハラしてたけど、まぁこれでよくなるなーと楽観的にご飯食べた。
というかこの件にあまり興味なくてどうでも良かった。
でもこの時にちゃんと気づいてたら、色々変わってただろうなと今は思う。


公園に寄り道して、いつもより少し遅くに帰ると妹はベッドで寝てた。
体調も良くも悪くもなさそうだった。
付き添いだったばあちゃんに聞いてみると、原因とかよくわからなかったらしい。
ただ軽い胃炎なので薬を出しておきましょうと言われたそうだ。
まぁ嘘だから分んないだろうな、胃炎も無理やり理由作ったらそうなったんだと思ったりした。
おとんも帰ってきて同じことを聞いて、ばあちゃんは同じようなことを返してた。
ちゃんと薬を飲んで、早く休みなさいと言って終了した。
妹ははい、と答えてあんまり食べずに、ご飯を終えてた。


次の日も休んでその次の日、久しぶりに学校に行くことになった。
俺は久しぶりに一緒に行ける!ってわくわくしてたけど妹はずっと俯いて黙ってた。
おちゃらけて見せると笑うんだが、それも終わるとまた背中丸めて小さくなってた。
久しぶりの学校って緊張するもんなー、勉強進んでないといいなーとか言ってたけどその辺のことはうん、そうだね
くらいしか返してくれなかった。
そして妹はその日、早退して帰ってくることになる。


おとんは帰ってきて早退のことを聞いて少し渋い顔をした。
明日はもう少し頑張りなさい、と言うと妹は答えなかった。
まぁ、久しぶりだからしょうがないけど一回教室に入ったら気まずさとかなくなるのにな。
めんどくさかったのかなと結論を出して、その場はそれで終了した。
けれどそれから妹はずっとこんな感じだった。
朝はぎりぎりまで横になってて上手くいけば休み、おとんに言われたらがっくりしながら学校に行き、
大抵早退して帰ってくるようになった。
保健室の先生に聞くと、一時間目の終わりには保健室に来てお腹が痛い、吐き気がすると言ってくる。
お腹のどこが痛い?と聞くと胃の下あたりとかが痛いと言ったそうだ。
あとで聞くけど、その辺ってストレスがもろ現れるところらしい。


それから妹は急激に変わっていった。
まず食べなくなった。朝も夜も全然食べなくて、ばあちゃんがおかゆ作っても最初のうちは食べてたけどまったく食べないようになった。
俺は給食はちゃんと食べるのかと思ってたら、保健室の先生は食べる前にいつも帰ると言った。
ばあちゃんに聞くと、帰ってきてからはずっと寝てると言った。
俺は半ばそんなわけないだろ。こそっとどっかでお菓子でも食ってんだろ。
と、思っていた。
実際食べてないとしてもきっと上手く休めないから当てつけでやってんのかなと。
そんな風にしてる間に妹はガンガン痩せていった。
あんなにぷくぷくだった妹はいつの間にか、俺より全然細くなっていた。
気づいたら骨が目立つ体になっていた。


俺はこの辺については曖昧で、この時期に妹がどんな感じだったのかは大きな変化くらいしか覚えてない。
いかにこの頃の俺が妹に無関心だったかってこと。
そんなわけで次に気が付いた妹の変化は、いつの間にかフリだったはずの胃の病気が悪化して胃炎以上になっていた。
原因は分らない。でも胃炎よりも悪くなってる。血も出てる。病名も別のものがついた。
いつだったかご飯食べながらおとんが病院変わるかもと言った時に、ついでに話したことで初めて知った。
俺はその頃、ちょっとしたことで病んでて自分のことで精一杯だった。
家で吐き出せない分、友達に頼ったし担任泣かせながら毎日を過ごしてた。
そして卒業前にはなんとか落ち着いて、将来は精神科医になる!と周りに言いふらすちょい電波くらいになっていた。
そして次の年に妹は、卒業式も入れて何日間かだけ学校に行って小学校を後にした。


中学校に入ってから妹は完璧に不登校と呼ばれる部類の人間になっていた。
家にこもりがちで外にはあんまり出ず、いつも本を読んでた。ような気がする。
俺は中学生になり、昔ほどの活発さはなくなってたけど部活に入ったり友達と放課後しゃべって居残りしたりしていた。
妹は昔に比べて、めちゃくちゃ暗くなっていたけど俺と話す時ははしゃぐこともあったしよく笑ってた。と思う。
本当にこの頃は記憶がなくて、たぶん、とかだったみたい、という言い方が多くなる。
この辺は最高に修羅場だった。
ちょっと時間が戻るけど、妹が小5になったくらいから体とは別の問題が発生してた。
妹が癇癪というか、よく怒鳴るようになった。
学校行けよ、とおとんに言われると、
「うっせえな!!!!!黙れよ!!!!!!」
と、自分の部屋にいてもビリビリくるような絶叫を上げたりしてた。
俺が体どう?と聞けば、
「口を出すな!!!!!ほっとけ!!!!!!!」
と言われ、カチンと来てどうせ仮病だろ、やめろよというと、何言ってるか分からないくらい大声出して暴れだした。
その時はおとんがいなくて、俺も頭に血が上ってて怒鳴りあってたらばあちゃんが必死に止めてくれた。
妹には具合悪くなるよと言ってなだめ、俺にはあんまり怒ってやるなと諭してきた。
そんな感じで俺はあいつは仮病を使ってひきこもってると思ってたし、おとんもそうなんじゃないかという考えだった。
ばあちゃんは妹の味方でどこが痛い、ここが痛いというたびにさすってやったりしてた。
家の中は二つに分かれている状態だった。
それから妹に関わらないようになったのも、記憶が曖昧な理由だと思う。


そうして妹について気づいた変化。
妹は食べたものを吐くようになっていた。
気づいたのは俺が中二の夏くらい。
晩ごはん食べてトイレに入ってみると、なんか臭い。
今まで嗅いだことのない酸味の強い匂いだった。
トイレから出て、家族になんかトイレ臭いんだけど、というとみんなシラネって感じだった。
けどその匂いに気づいた日から、毎日トイレが臭いことに気付いた。
朝は平気、夕方も平気、夜になると臭くなる。
意味が分からなかった。
けど休日の朝、ばあちゃんがトイレ掃除してるところに通りかかったら呼ばれて
便器の中を見せられた。
なにか固形で食べ物みたいに見えた。
それを擦り落としながら、ばあちゃんは小さな声で言った。
「あれ(妹)が吐いとる」
俺はずっと疑問だったことの答えが分かった。
と、同時にものすごく腹が立った。


あれからいつの間にか、時々は食べるようになってたけどこんなことしてやがったなんて!
絶対許さねえ!
と、そこまでして食べないことにしてる妹にめちゃくちゃ腹が立った。
そして妹が起きるなり俺は叱りつけた。
なんでそこまでして食べない。かっこつけてんのか、馬鹿じゃねえの。
ていうかマジで馬鹿だな見損なった。
感情高ぶったまま色々妹に言ってやった。
すると妹はいつものように怒鳴ってはこなかった。
正座して聞き終わると、じゃあ私の何を知ってるの?と聞いてきた。
は?ってなりながらこのメンヘラなんぞと思ってると、なんも知らないのに
お父さんもお兄ちゃんも好き勝手言うんだね。
嘘だって言うんだよね。
そうポツリと言った。
え、と固まって答えられずにいるともういいよ、妹は部屋に帰っていった。
ぽかんとしてしまったけど、俺はまたイラッときて最後まで聞けよ!怒鳴った。
結局、妹のことをどれほど知っているか、という質問には答えられずに。


そうして妹は明らかにおかしくなっていった。
今度は主に精神的に。
今まで以上に感情のセーブが効かないし、死にたい、みたいなこと言うようになって
そばにいてこいつおかしいと感じる行動が増えていった。
おとんは体の不調の方は根気よく治していけばいい、という考えだったけどこの変化には違った。
おかしなことをいえば怒鳴りつけ、やめろと言い続けた。
ばあちゃんばあちゃんは俺たち以上に一緒にいる時間が多いので被害が一番あった。
怒鳴られるのも、物を投げるのもばあちゃんばかりだった。
それはばあちゃんがうちで一番弱いからで、妹にとってた一番安心できる相手だったからだ。
通りに合わないことをしたら、怒鳴り声が返ってくると分ってるのに言い聞かせるし、
痛いと泣けばさすったり看病してやっていた。


そうしてとうとう掛かりつけの病院から、精神科の受診を勧められた。
おとんはこれがたいそうショックだったと思う。
田舎な感覚の人だから、こういう病気については理解がないから自分の娘が頭がおかしいと言われたような気になったと思う。
けど俺は小学校で精神科医を目指す(笑)ような奴だったから、この辺については偏見などはなかった。
というか、早くに受けるべきだと思っていた。
何回か昔本で読んだ浅知恵などを使って行ってみるべきと説得したけど、上手くスルーされたりしていた。
病院に言われた時も迷ってたけど、俺が説得して一回だけ診せてみることになった。


そして夜に精神科に行くことになったよ、という話を妹にすると嫌だ、言ってきた。
でも原因が分からないから、一回別の方向でも調べよう、俺が言うとふうんと返してくる。
それからずっと無言でノートにグルグルを描き続けてた。
それがだんだんノートを真っ黒にしていくのを見ながらおとんが震える声で、どうしてそうなったんだ。
と、呟いた。
なんでこんなことに、と問いかけ続けてる間も妹は無言で鉛筆を動かしてた。
そしていつの間にかグルグルじゃなくて別のことを書いてるのに気が付いた。
手の動きが違う。
何かと思って見てたら、ずっと「しね」って書いてた。


それを見て、俺はすごく悲しくなった。
今までは頭のおかしい奴だと思ってたけど、初めて妹の現状を把握した気がした。
これは嘘じゃなくて、ほんとにつらい目にあってるんだ。
ほんとに体を壊してて、どうしようもなくなってて、
ここまでほっておいた俺たちを恨んでる。
そう思った。


でも、なんで目の前の人間に言いたいことはちゃんと言わないんだとイラッときて、
「おい、言いたいことがあるならちゃんと言え」
と言った。
すると妹はばんやりした顔で、
「え?何が?」
と、返してきた。
今ならわかるんだけど、その顔ってわざとなんだよ。
なんのことですか?って顔で話を遮る技というか。
ようするに言ってもしょうがないの時の顔なんだ。
そのままうやむやにされて、妹が居間から出て行って終了になった。
話のためにテレビも消した居間は感じたことないほど静かで、何も言わないおとんが怖かった。



居心地悪くてもぞもぞしてると、おとんが手で顔を覆い隠した。
お疲れ、と言おうとした時、おとんの手の下から声が聞こえた。
生まれて初めて見るおとんの涙に、俺はびっくりを通りこして驚愕していた。
え!?泣くの!?とか思ってしまった。
そして息を詰まらせながら、おとんは一言だけ言った。
俺、育て方間違ったのかなぁ、と。
それを聞いて俺は何も言えなくなってしまった。
それから、一人でやってきたけど、ダメだったのかなぁ。
そう言いながら泣いていた。
俺は涙目になりながらそんなことないと肩をさすった。
今は妹は病気なだけ、しょうがない。薬も分らなかったからしょうがない。
俺も小学の最後に変だった時期あるじゃん、でも治ったじゃん。
おとんに育ててもらって苦労したことなんてないよ、一回も。
そう言いながらひたすら肩をなでてた。


この時、おとんがどんだけ悩んでたのかも初めて分かった。
こんなに今の状況に追い詰められてるのかと思った。
そして、俺がこの日までいかに何も知ろうとしなかったのか自覚した。
おとんは涙をふいてそうか、と言ってもう休む、と出て行った。


俺のおかんは、俺が3歳になる前、妹が2歳になる前に病気で死んだ。
ガンだった。
この頃とか子供の時におかんのことを聞いても、おとんはなんとなくはぐらかして聞けなかった。
ばあちゃんはそんなおとんに気を使うように、その話題には触れなかった。
そしてこれはつい最近分かったことだけど、おとん、結婚3年目とかでおかんを亡くしてるんだ。
その上、亡くしてから何年も経ってないから、まだ気持ちを整理できてなくて、思い出したりするのもきつかったんだと思う。
でも一人でも立派にこどもを育て上げてやる!と、覚悟をしてたみたい。
そんな中で起きた妹の件は、おとんにとってどのくらいキツイことだったか。
俺は想像できない。


そんなことを考えながら、俺はこれからどうするかを考えた。
まず、俺は家の中で明るくしていよう。
もうおとんが泣かないように上っ面だけでも平穏な感じにしなきゃいけないような気がした。
あと妹の話もちゃんと聞こう。
これから歩みよれば、きっとなんとかなる。そう思った。
だけど、今の俺はやたらと部屋にいる時間が長い。
なんでかな、今思いだしてみたけど、それはこの時期からで
結局俺は妹と向き合うことは、あの時期一度もすることができなかった。


次の日、妹はばあちゃんとおとんと一緒に精神科へと行った。
俺は普通に学校に行って、なるべく早くに家に帰った。
帰ってみると、うちの中の空気が明らかにおかしかった。
なんかあった、それは明白だった。
居間に行ってみるとばあちゃんが一人でソファにいた。
心なしか疲れてて、どうだった?と、聞くと大変だったと教えてくれた。
病院に行くまでは大人しかったけど、ついて診察に呼ばれてからずっと暴れっぱなしだったそうだ。
何を聞かれても叫んでるし、大人しくなったと思ったら先生には一切答えなかったらしい。
結局ばあちゃんはこれくらいしか教えてくれず、薬だけはもらってきたみたいだった。
でも妹は一回もこの薬を飲まず、こっそり捨てていたと後で聞いた。
ついでにあの先生はなんとなくやな感じがした。気持ち悪いとも。
精神科は先生との相性も大事みたいだから、無理やり行かせるのはよくないみたい。
妹と先生も、そうとう相性最悪だったみたいです。
これを最後に、妹は精神科には行かなかった。


そしてどうにもこうにもならなくて、ついに妹は入院することになった。
一応は検査入院だったけど、食べ物をとらなくて栄養失調がこれ以上進むとヤバい、
ってのもあったらしい。
そんなわけで、俺と妹は生まれて初めて長期間離れて過ごすことになった。
入院することになって、さすがに妹も心細そうで、
入院する日も何回も電話して来いよ、いっぱい話そう、いつでも話聞いてやるって言ってた。
妹はうん、電話する、たくさんしゃべろうと笑ってた。


入院は確か夏休みにかけてだったと思う。
おとんはできる限り毎日お見舞いに行って、妹に会おうとしてた。
俺もそれに付きあって、毎日のように遊びに行っていた。
だいたい妹は起きていて、俺たちが行くとおー、きたーと笑って出迎えていた。
ベッドで話して、その間に晩ごはんがきて、一通り話したら
何か食べたいものあるか?って聞いて、とりあえず病院の中にあるコンビニ行って
食べたいものあったら買う。んで、食べながら話して、お見舞いの時間が終わるあたりで帰る。
というローテーションを過ごしていた。


何か食べたいかと聞くと、たいていいらないと言ってたけど
だんだん飲みたいものとかは出てくるようになった。
けど、相変わらず食べたいものは出てくることはなかった。
夜ごはんも手をつけずに戻すので、途中からは俺が食べちゃうことも多くなった。
こっちはごはん前だったから、誘惑に勝てなかったんだ…
入院してからは少しは穏やかになったけど、やっぱり気に食わないこととかあったら先生や看護師に当たり散らすこともあった。






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そして季節は秋のはじめ頃。
おとんはそろそろ妹を退院させようか、考え始めてた。
容体も落ちついてきたし、このまま入院してると体力も落ちるだろうと話した。
けど、実際は入院費がかさむのがあれだったんだと思う。
まぁ、実際飲み物も飲むし、少しは食べるようになったからこれ以上は小児科でできることはない。
という結論だった。
けど、実際退院したのは、さらに1か月後だった。
理由は妹ぐずったせいだった。
そんなこんなで帰ってきて、最初は借りてきた猫みたいだったけどだんだん慣れてきて普通の生活を送るようになった。
と、同時にばあちゃんへの暴言も多くなっていった。
俺やおとんにも言ってたけど、ばあちゃんへは比べものにならないくらいに言ってた。
退院してからは特に小さなことで怒鳴り散らすことが多くて、
ごはん中にこれ嫌いなのになんで作っただの、痛いのはそこじゃないしゃんとさすれだの。
もうただの暴言もいいとこだった。


でもばあちゃんは文句は言えど、それ以上何も言わずやってあげていた。
俺が一度、もっと言ってやんなよ、つけあがるよと言ったら、
「でも、あの子の痛さはあの子しか分からん。あの子の言うこと聞いてやらなきゃ誰が聞いてやるんだ」
と言った。
俺は、なんでそんな尽くすのかと思ったが、あの「言うこと」って
たぶん「言葉」とも置き換えれるんだな、と最近思った。


そんな風に過ごして行き、妹は保健室登校という形で学校に通うようになった。
保健室登校といっても、うちの場合は保健室の隣にフリースペースみたいな教室があって、
妹はそこに行って課題をやったり本を読んだりしたらしい。
そして俺は3年になり高校受験に挑み、そこそこの偏差値の高校に受かった。
そして春休み中に電話がきて、一般コース受けたけど希望するなら進学コースも行けちゃうよと言われ、
調子に乗って進学コースに行き、学力が追い付かず、部活や教室の人間関係で悩み、
7月で高校をやめることになる。


おとんにはろくに理由も言わずに退学させてもらって、そこから約1年間ニートをすることになった。
おとんは何度も俺にこのままだとダメだ。高校だけは出なきゃ、社会に出るのも大変だし、一番大事なことを学ぶ時間も言った。
大検じゃダメなのか、って聞いたら、人間関係は社会に出る前は学校でしか学べないと言った。
俺は学校生活はもうこりごりだと思ったけど、おとんのその一言はなんとなく胸にすーっと入ってくるようだった。



そして俺は大検の勉強ができる高校のようなものを見つけた。
さっそくおとんと見学に行ってみたが、確かに教室があってみんな勉強している姿が見れた。
それを見てると、もう一度学校通ってみるのもいいかな、なんて思いも出てきて、
学費の話を聞いてみると、なんと100万円かかると言われた。
1年ではなく、半年で。
しかもこのカリキュラムをこなせば大検が手に入るのではなく、大検の勉強だけでこの学費がかかる。
しかももし落ちたらまた半年で100万払わなければならない。
さすがにおとんは絶句してた。おれもポカーンとなった。
帰り道であれはちょっと無理だな、と言われたのであれに行くくらいなら独学するわと返した。


そんなわけで大検の問題集を買ってもらい勉強を始めるんだが、なかなか手に付かない。
分からないし、意欲が湧かない。
そのうち嫌になってサボりがちになる。
1か月経たないうちに、俺は立派な引きニートになってしまった。
高校に入るときに買ってもらったケータイがあったから、いくらでも時間をつぶす方法があった。
その頃唯一できた高校の友達から、掲示板から音楽をダウンロードできると知って
俺は色んな音楽を聴き始めた。そしたらパケホに入っておらず、次の月の請求が10万になって
おとんを青くさせたりしてた。
妹は副担が嫌なやつすぎて、精神的に潰されそうになりながらもなんとか不定期登校を続けていた。


そんなある日、小学校から続く友達の家に遊びに行った。
そいつは学歴厨な両親を持つ、普通な高飛車だったが当時の俺はなんとなく
そいつのことは嫌いになれなくて、よく遊んだりしてた。
意外と性格もさっぱりしてて付き合い奴なんだが、その母親も輪をかけて性格がさっぱりしてて
親しみやすい人だった。
そんな奴の家に遊びに行くとたまたま仕事が休みとかで母親も家にいた。
いらっしゃいー、聞いたわよい。学校やめたんだってー?バカだねー。
そう言っておやつを出してくれた。
まぁ、普通にバカなことしたと思ってたし、ここまで軽く言ってくれた方が気が楽だった。


そういえば妹の進学はどうなるんだろう、と急に気になりだした。
あいつ勉強って言っても、そんなにしっかりとした授業なんてほとんど出てないし、
偏差値なんてあるのかってくらい学力がなかった。
ここなら、あいつも行けるかも。そう思うとなんだかパアッとひらめいた気がした。


その日の夜、妹とおとんにパンフレットを見せた。
おとんはまたこの間みたいのか、と警戒して、妹は無表情だった気がする。
パンフレットを見せながら、俺は何故か必死に訴えてた。
ここなら妹も単位が足りなくても通える、不登校にも理解があるから通いやすいと思う。
ついでに中退者も受け入れてくれる。
そんな説明をしてると、妹がその高校知ってる。と言い出した。
なんでも進学の面談の時にここと他にいくつか同じような高校を教えてもらったらしい。
でもまだどんなところか分からないから決めかねてるとも。
俺はこっちでも調べてみると言っておいた。
そして1週間くらいしてまた高飛車の家に行った。
今度はおばさんが来い、ってさと高飛車がメールしてきたからだった。
行ってみるとテンション高めのおばさんがいて、着くなりあのね聞いて聞いて!
と、語りだした。


俺に会ってから何日かして、仕事で噂の高校の近くを通ったらしい。
どんなところか見てやろうと近づいてみたら、たまたま学校から制服の女の子が出てきたそうだ。
それを見て、すいませんって話しかけてみた。
そしたらなかなかいい子たちでちょっとおしゃべりが弾んでしまった。
そうだ!と、思ってその子たちにここに通ってて楽しい?って聞いた。そしたら、
「その子たち笑って楽しいです!って答えたよ」
と言った。
この人リア充だなあ、と関心してポカーンとなったけど、おばさんはそのまま話を続けて
どんなパンフレットよりも生の言葉が一番信用できるよ。
たぶんあの子たち、嘘は言ってないんじゃないいかなあ。
そう言って話終えた。



高飛車はそれを聞いて、話しかけるとかマジ恥ずかしいわーと頭を掻いていた。
それを聞いて俺は、とても、でも静かに感動した。
ただの同級生のこどもにここまで世話焼いてくれるなんて、なんて優しい人なんだろう。
高飛車も進学校行ってて色々慣れてない時期なのに、色々話聞いてくれたり励ましてくれたり。
この時俺って世界で一番幸せな奴だなって思った。
こんな今すぐこいついい奴ですよ!って言いたくなる友達がいて、
その母親があり得ないくらいアクティブな人で、他人のために動いてくれる人だった。
その人たちのおかげで道が開けてくるなんて、これ以上ない奇跡だと思った。


だから俺はこれ以上調べるまでもなく、ここが一番だな、と思った。
帰ってからさっそく妹とおとんにも話して、俺はここに行きたいと伝えた。
おとんは、いい友達を持ったな、と言ってくれて反対はしなかった。
妹は少し穏やかな顔で、私もそこでいいよ、と言った。
それから一回だけ学費の話とかを聞きに、その高校へ行ってみた。
予想以上に小さくてびっくりしたけど、教室で授業受けてる生徒を見てたら
なんとヤンキーと根暗っぽいのが仲良く話してたりしてた。
すごいな、と見てたらあっちに見つかって、転校生だ!と逆にじろじろ見られたりした。
移動しながら、楽しそうだね、と妹に話かけたら小さくだね、と答えて笑った。


そして次の年の4月。
俺と妹は無事入学した。
俺は単位をまったく取らなかったから、また1年生をやり直すことになった。
入学式の朝に、結局高校も一緒のとこだね、と妹に言われたのが思い出。
入ってしばらくは俺も久しぶりの人間社会で、1週間通えなくなったり
妹も早退を毎日してた。
俺はだんだんと毎日通えるようになり、慣れて友達ができたりするようになった。
妹は相変わらず不登校気味な学校生活からのスタートだった。


学校に行くのも日常となったある日のことだった。
俺は妹と久しぶりにでかいケンカをした。
もう理由とかは覚えてなくて、ちゃんと部屋掃除しろとかだったと思う。


お互い大声で罵ったりして、はたから見たらもうかなりヤンキーなケンカだったと思う。
そしてヒートアップしていって、俺はある一言を言ってしまう。
お前、なんでそんなんなの!?
ニュアンス的には、こんな感じだったと思う。
そしたら妹が突然泣き出した。
もう大泣き、っていうか幼稚園児くらいの子供みたいな泣き方だった。
うわーんって大声出して、ぼろぼろ涙をこぼしまくってた。


俺はえっ、えっ、ってなりながらもめっちゃ血管が切れそうになった。
いい年した奴がそんな風に泣くな!お前にも責任あるだろ、って怒鳴ろうとした時だった。
なんでいっつもそういうの。
妹はしゃくりあげながら、そう言った。


何がだよ、って思ったけどなんだか妹の様子が変だった。
顔真っ赤にしてゼーハーゼーハー言いながら、何かを言うために必死になっていた。
俺は怒りが収まって、なんだよと言うと、
妹は、なんで、なんでと何回か言ったあと少しずつ話し出した。


妹が学校に行かなくなったのは、いじめのせいだった。
ある日学校に行ったら、クラスみんなから無視されるようになったという。
考えてみると、その前の日に仲の良かった女の子に嫌なことされて、妹はそういうのヤダ、やめて。
と言ったらしい。
きっとあの時のことで腹立てたんだ、妹は思ったそうだ。
そしてみんなが無視する中、その女の子と他の女の子たちがこっちを見てくすくす笑っていた。
見た瞬間、それを確信して妹は気にしないことにした。
でも何日経っても収まらなくて、さすがに妹も堪えて何人かに話しかけてみたそうだ。
するとみんな見事にシカトされ、次の日からは近づいただけで逃げられるようになった。


それで学校に行くのが嫌になって、休むようになったらしい。
でも家でもなかなか休めなくておとんには怒られる、
ばあちゃんも途中から言わなくなったけど、やっぱり学校に行けと言われる。
そして俺は助けてくれず、毎日遊び呆けてる。
相当ストレスの溜まる毎日だった。
そうしてるに本格的に学校に行けなくなってしまった。
妹はそこまで話すと、ティッシュで鼻をかんだ。
初めて知った事実だった。
今まで聞けなかったことが、形になったが俺はショッキングだった。
まさかとは思ったが、ここまでとは。
ネットでも色んないじめの話があって、こんなのはまだ軽い方なんだろうが
目の前で泣きながら語る妹を見て、その内容はとても軽いようには思えなかった。


そして妹は、少しは落ち着いたけど、まだ止まらない嗚咽を噛み殺しながら
呟いた。
「そん時にお父さんに言われた。どうしてそうなった、って」
うん?と、なった。
話がつながらなかった。
きっとあの病院に行く前の日のことだ。
そのまま妹の言葉を待ってると、またボロボロと涙が出てきて、ひぐひぐなりながら言った。
どうして、こんな風におかしくなっちゃたんだ、って言われた。
どうしてお前はこんなんになった、って言われたんだよ。
そう言ってとうとう何も言えなくなった。俺は、目の前が真っ暗になりそうだった。
そうだ。あの時おとんは言っていた。
なんでそうなった、と。
でも妹はいじめのことは言えなくて黙っていて、
おとんは助けを待っていた妹に、ただ一言
どうしてこんな頭がおかしいんだ、と言ったんだ。


叫びだしそうだった。
今すぐに妹に謝り倒して、土下座して、死んでしまいたくなった。
あの時そばで何も言わず眺めてた自分を、殺してしまいたかった。
あれが、あの一言が妹を壊してしまったのか。
目の前で泣き崩れてる妹が遠く感じた。
両腕で体を支えて俯きながら、妹はまだ言葉を続けた。


みんな大嫌いだ。死んでしまえばいいのに、と毎日思ってた。
お父さんはそっちばっかり可愛がる。私なんかいらないんだ。
おばあちゃんがいなくなったら私は一人ぼっちだ、どうしよう。
もういやだ、こんなのいやだ。
あの時お兄ちゃんにあんなことされた、嫌だった、つらかった。責任とれ。
そんなことをわんわん泣きながら叫んでた。
内容も支離滅裂だし、箇条書きみたいな感じだし、時系列もばらばら。
だけど、これは妹の中に積み重なってた苦しさなんだと思った。


妹の言ってる内容は、俺が覚えてることも、覚えてないこともあった。
中には明らかに誇張されてたり、改編されてるものがあって、それは違うと言っても
嘘だ、またそうやって私を悪者にするんだ、分ってるよ、私が悪いんだろと叫んだから
俺はそれから、特に口を挟まずに聞き続けた。
そうして叫び続けて、一番最後に叫んだことが、ある意味、最高の爆弾となった。
「どうせ私はお母さんのこと覚えてないもん!!わたしだけ、おかあさんとのおもいでがないんだ!!」


俺には何故か2歳頃の記憶が鮮明で、その頃住んでいた場所のこととかをよく覚えていた。
どこどこに坂があった、どこどこに弁当屋があってよく行っていた、団地の横に公園があった。
そしてその時生きていたおかんのことも、ほんの少し覚えてた。
と言っても、公園で遊んでたらベランダから手を振ってたな、くらいのことだった。
おとんに確認してみたら、確かに団地の隣は小さな公園と言うか広場で、うちのベランダに面していたから
そんなことあったのかもね。という話をしたりしてた。
そして一番鮮明な映像なのが、畳の部屋でこちらに背を向けて寝てるおかんの姿。
見てる俺が、おかん具合悪いから起こさないようにしなくちゃ、と静かにふすまをしめようと
しているところ。
これを何度か妹に話したことがあったんだ。


その時はなんでもないような感じだったから気にしてなかったけど、考えてみたら
相当鬼畜な所業だったと思う。
妹はというと、おかんの記憶はまったくないらしい。
まあ1歳ちょいだったししょうがないんだけど、妹はそれともう一つ、
おかんとの写真がないことをすごく気にしていた。
俺はおかんがママ友と花見に行った時に撮った写真があるんだが、妹はないんだ。
この時にはまだいなかったんじゃね?って思ったけど、おとん曰くこの頃には生まれていたらしい。
じゃあなんで余計ないんだ、と妹は思っていたそうだ。
けど、一回当時住んでいた場所を訪ねた時に、花見の時に一緒にいたママ友に会うことができて、
その時の写真を見せてもらった。
そしたらその中に、妹とおかんの写真があってさ。
その時の妹の嬉しそうな顔は、印象的だった。


それまではさ、妹はおかんの遺影見て、こんなみんなが見る写真で一緒にいるって
すごいことだよね、嬉しいよね。って言ってる奴だったんだよ。
一緒に、っていっても妹のお宮参りの時ので、切取り拡大されておかんの顔しか見えないんだけね。
でも時々仏壇とこ行って眺めてたししてさ。


そんな妹に俺は、ずっとおかんのこと覚えてるだの、この写真の俺きめぇ、だの
よく言えたもんだ。ほんとこの日だけで何回死にたいって思ったか分からない。
そしておれは全部聞き終えて、涙やら鼻水やらでぐしゃぐしゃになってる妹にちゃんと向き合って
頭を下げた。もうこれ以外何をすればいいのか分からなかった。
本当にごめん、こんな言葉では足りないけど、知らなかった。
もっとちゃんと気づくべきだった。ほんとにごめん。
でも家族の中で誰も、お前のこといらないなんてやついないし、
おとんもお前のこと大事にしてる、あの時はおとんも追い詰められてたから
許してやってほしい。
すると妹は、別にもう怒ってない。でも、忘れられない。と、言った。
俺はうん、と答えて気づいたら正座していた。


妹はすっかり落ち着いていて、まぁ今さらどうしようもないよ、と言った。
俺は、それを絶縁のことかと思ったら、そうじゃなくて、
そのまま起こったことだからもういいよ、ってことだった。
この時初めて、俺は妹はなにげにすごい奴なんじゃないかと思った。


それから妹はすごかった。
あんなに休みがちだった学校を全然休まなくなった。
1年の時は半分以上休んでたのに、2年では一回も休まず行って皆勤賞を取った。
その上、学校中で特によくやったと言われる皆勤賞には特賞がもらえるんだが、
妹はそれも取ってきた。
去年までの妹では考えられないような功績だった。
おとんはもちろん、ばあちゃんはものすごく褒めてくれたらしい。
何回もやればできるんだから、やったできたろう。お前はすごいんだから当たり前だ。
そう言ってたそうだ。


その勢いのまま3年までいって、結局その年はどうしても休むことがあって皆勤は逃してしまったんだけど、
妹はもう、行くのが当たり前の生活になっていた。
そして進路もちゃんと決めていた。ずっと夢だった調理系に進むことが決まった。
最初はパティシエ希望だったけど、調理なら料理もお菓子も作れる、と言って選んだ。


そんな妹を見ながら俺はぼちぼち勉強して、なんとかEランクの大学に進むことが決まった。
思えば、生まれて初めて別々も道へ進む瞬間でもあった。
専門へ行って1年目の前半は、やっぱり体調崩して休みがちになったりしたけど、
それもだんだんとなくなって、毎日登校して行った。
そして小さな大会に出て、入賞するなんてこともあった。


そして今年の2月に、おとんと俺で妹の卒業制作を見てきた。
ていうか実際作ったのを食べてきた。
作った料理出された時、妹が作ったとは思えないくらい綺麗で、
思わず、料理出してきた妹に「これ作ったの?お前作ったの?え?」
って言って叩かれた。
その料理食べて、おとんはありえないくらいにこにこしながら食ってて、
俺は美味いなぁ、こっちも美味いなぁって言いながららにやにやしてた。
最後に生徒が一人ずつコーナーになって、妹も挨拶したんだが、
言ってる内容は普通すぎて覚えてないけど、なんか色んなことをふわーっと
思い出した。


高校で初めてやったアルバイトの初日、帰ってきてすぐ
ギャルばっかりだった、どうしようって涙目になってたとか。
3年になった頃には、もうベテランになってて、バイトの話したら
よく人の名前が出るようになってたなとか。
専門に行ってからは、こんな技ができるようになった!って時とか、
オムレツが苦手でできるようになるまで毎日オムレツ食わされたなぁとか。
正社員になれたよー!って報告した時の喜びようとか。
もう、ほんとに色々溢れてきた。


そんで、涙が出てきた。
隣見たら、あの感動に弱いおとんでさえ普通にしてたから、
恥ずかしくてすぐ引っ込めたけど、ほんとあの日が人生の中で
嬉しいこと10本の中に入るくらいの日だった。
絶対に人の中では生きていけないと思ってた妹が、
今はこんなに立派に自分の足であっている。
それが俺にとって、誇りに思えた。
本当に、最高に自慢の妹だ!!って外で叫びたかった。


妹と東京に行ってくることになった。


おかんの昔からの友達に会えることになったからだ。
妹の卒業旅行どっか行こうか、とは話してたけど、同じタイミングで
その友達から電話が来て、話の流れでおかんの縁の場所でも巡らない?
と、言ってもらい行くことになった。
この旅で、正直期待してるのはおかんの歴史より、妹との思い出の話だ。
少し聞いたところによると、その人は妹が生まれてからもおかんと結構会っていたらしい。
だから、その時のエピソードが聞ければなあ、と思ってる。


ぶっちゃけ、こんな風に話してるけど、
いじめ以前のハツラツな妹に戻った!とかではなくて、
未だにたくさん問題も残してる。


人と関わるようになったとはいえ、まだ業務連絡くらいしか話せないとか
もういい、とは言ってもおとんとの間に少しだけ溝というか、ぎこちなさがあるとか
そして、現在も吐き癖は治ってない。
昔みたく拒食症的な吐き方ではないけど、胃にものがあると気持ち悪いからやっちゃうらしい。
他は時間の流れとかがあるけど、この癖だけはどうしても直してやりたい。
まぁ、あんまり言い過ぎたらまた切れてケンカになるから少しずつだけどね。











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